首を絞めるデンノル
よく寝こけているあんこに馬乗りになって、見下ろして、さあ今なら、今ならこいつをどうにでもできると思った。人一人の重さに気付きもしないほど深く眠っている今ならば。
だったら今のうちに殺してしまうか。
特に深く考えもせずそんな結論を下して、さっさと両手を首にかける。熱い。太い血管が脈打っている。これを潰すだけだ。手慣らしに指先を皮膚に食い込ませると、ゆるゆる伸びてきた大きな手のひらが強張った俺の手指を撫ぜた。優しく優しく腕を撫で上げた手の甲が、俺の頬に辿り着く。慈しむようにそこを撫でながら、まぶたを上げもせず、目覚め切ることもなく、微睡んだまま、「じゃれるなあ、寝てんのに」と、あんこは笑っていた。
寝込みをどうのこうのするデンノルは前にも書いたけど、あれはどちらかというと寝ているあんこだったので、この小ネタはどちらかというと起きてるあんこで(?)
愛憎で魔が差したのるさんの凶行を、可愛いじゃれつきで片付けるあんこというか。
いっぱいいっぱいになったその結果を、些細なことと片付けられてしまう絶望的な価値観の差というか。
のるさんはあんこが自分のものなのかどうか不安で試したくなることもあるけれど、あんこにとってのるさんが自分のものであることは疑う余地のない当然の自然の摂理(!)なので、根本的に噛み合わない、お互いを何も考えず受け入れることはできるが理解はできない、そんなデンノル。
だったら今のうちに殺してしまうか。
特に深く考えもせずそんな結論を下して、さっさと両手を首にかける。熱い。太い血管が脈打っている。これを潰すだけだ。手慣らしに指先を皮膚に食い込ませると、ゆるゆる伸びてきた大きな手のひらが強張った俺の手指を撫ぜた。優しく優しく腕を撫で上げた手の甲が、俺の頬に辿り着く。慈しむようにそこを撫でながら、まぶたを上げもせず、目覚め切ることもなく、微睡んだまま、「じゃれるなあ、寝てんのに」と、あんこは笑っていた。
寝込みをどうのこうのするデンノルは前にも書いたけど、あれはどちらかというと寝ているあんこだったので、この小ネタはどちらかというと起きてるあんこで(?)
愛憎で魔が差したのるさんの凶行を、可愛いじゃれつきで片付けるあんこというか。
いっぱいいっぱいになったその結果を、些細なことと片付けられてしまう絶望的な価値観の差というか。
のるさんはあんこが自分のものなのかどうか不安で試したくなることもあるけれど、あんこにとってのるさんが自分のものであることは疑う余地のない当然の自然の摂理(!)なので、根本的に噛み合わない、お互いを何も考えず受け入れることはできるが理解はできない、そんなデンノル。
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