確信があるうちはのるさんがどっち向こうがどこ行こうが束縛どころかやきもちすら焼かないけれど、あんこの中にはあんこにもわからないラインが存在していて、それを振り切るような行動をのるさんが取ってしまうと恐ろしい執着心と独占欲の鬼になるあんこ。
普段のあんこを放任主義・寛容と言えば聞こえが良いけれど、穿った言い方をすればのるさんにしてみれば釣った魚に餌をやらない、自分の気持ちにあぐらを掻かれているような心地。
それで越えちゃいけないラインのぎりぎりを試してみたくなる。
ラインを越えてプッツンされるのはたまらなく恐ろしいけれど、人の感情を揺さぶることの恐ろしさは分かっているけれど、それならおあいこだと思っているし、リスクを冒しても執着が欲しいときが訪れる。呼吸すら支配下に置かれるほど独占束縛されたくて我慢できないときが訪れる。
猛獣にキスされるような感じ。噛み砕かれるのは怖いけど、牙を立てるくらいはしてほしい、甘噛みくらいはしてほしい、たとえそれが冗談で済まないようなものでも、あんこからしたらじゃれつきでも、のるさんからすれば致命傷になってしまうようなものだとしても。
あんこはのるさんを自由にさせてやるのが好きなのです。自由にしているのるさんが好きなのではなくて、自分が自由にさせてやっているのるさんが好きなのです。所詮檻の中。けどだいぶ条件がいい檻。
それでは味気なくて足りなくて我慢ならないときが、デンノルの薄暗くなるとき。
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